1%の奇跡#8
2008年 03月 30日
その頃、テハの家ではチェインの交際相手が話題になる。病院でヒョンジンと話しているチェインを見たテハは、てっきりヒョンジンがその相手だと誤解し、両親にもっと詳しく調べると報告する。
タヒョンの学校にチェインが電話すると、席を外していたタヒョンの代わりにカン先生が出る。激怒して言いたい放題言うチェイン。タヒョンが戻ってきて勝手に出たことを非難すると、カン先生は「口の悪い男だ。僕のほうがいい」と逆にチェインを非難する。
タヒョンが代わると、チェインの怒りはますます高じてくる。言葉遣いも乱暴だ。またしても「先生」に「ニム」を付けない。「誰だ?どこだ?一緒にいるのか?」(この電話に出たとき、タヒョンは「誰だ?」と聞かれ『タダです」と答えている。家族間の名前だから、チェインには使わないよう釘を刺していたのに。)
タヒョンに会ってからもチェインは怒りが収まらない。タヒョンがカン先生と一緒にいるのに耐えられない。「学校を移れ!」と目茶苦茶なことまで言いだす。「(タダが)あいつと一緒にいるのは嫌だ。胸くそ悪い、あいつが横にいるとは」と怒鳴り散らす。タヒョンは彼がここまで怒りをあらわにする理由が分からない。チェインもこれが嫉妬だとはまだ気づいていない。最後にタヒョンはたまらず謝る。「今後こんなことないな?」『注意します」タヒョンが謝ったことでチェインの機嫌も直る。それどころか、自分の言い分が通ったことで得意気だ。機嫌がよくなりタヒョンに優しい言葉をかけたりする。一方、タヒョンがチェインに会っている間にカン先生は彼女の家を訪れ、母親に花束をプレゼントしてしっかり点を稼いでいる。
祖父は目に見えて元気がない。チェインとタヒョンの間が上手くいっていないと心配している。ヒョンジュンは大丈夫、チェインは本気で脇目もふらず一生懸命だ、と断言する。
祖父は自伝を書いている。改めて自分のこれまでを振り返ると、息子と和解せぬまま亡くしてしまったことを後悔している。チェインまで失いたくない
、妥協の材料としてタヒョンを紹介したのに。1%の可能性でもなんとかなって欲しい、といつもに似合わず弱気になっている。
タヒョンの両親はカン先生の方に好意を持ち始めている。早く結論を、という父に、タヒョン「分かったわ」と答える。弟に両方の長所を短所を書き出して比べてみるといい、と言われ、ヒョンジンと一緒にやってみる。
性格や人柄、仕事、趣味等どれをとってもチェインがカン先生に勝るものはない。ルックスだけが引き分け。(断然チェインのほうがいいのは誰の目にも明らかなのに。)財産までもが、お金を持ちすぎるのはよくないという理由で、そこそこのカン先生に軍配を上げる。
カン先生の実家は堅実だし、病院は評判がいい、その上末っ子で、一人息子で母親しかいないチェインよりも条件がいい、とタヒョンの母はカン先生の方が断然いいと言う。父は一度チェインに会ってみよう、二人を家に呼ぼうと言う。
次のデートでタヒョンはいつもと調子が違う。言いたいことを言い出せない。てきぱきとして、言いたいことは遠慮せずにはっきり言っていたこれまでとは全然違うのだ。見ている方もじれったいのだから、面と向かっているチェインのイライラは相当なものだ。それでも怒り出さないチェインは随分辛抱強くなっている。やっと口から出たのは、「私たち結婚するかも」チェインびっくり。
「両親が二人の交際を知ってしまったので、会いたいと言っている、うまく説明しないと結婚することになるかも」タヒョンはチェインに怒鳴られる、断られるかと思いなかなか切り出せなかったようだが、チェインは意外にもあっさりと「いいよ」。
当日、チェインはホテルの仕事を早目に切り上げ、部下にも早く帰れと言い驚かれるほどだ。しかしホテルを出ようとしたときトラブルに巻き込まれる。酔った客がボーイに絡んでいるのを止めようとして殴られ、携帯は池の中に。結局警察にまで行くはめになる。タヒョンには警察の電話で連絡しようとするが、部屋に携帯を置いたまま料理の手伝いをしているタヒョンには通じない。
カン先生は約束の時間に現れるが、チェインは来ない。父の趣味の囲碁をして点を稼ぐ。タヒョンは料理ができないと聞くと、「それでは僕が習わなければ」と優しいところを見せ、ますます両親に気に入られる。タヒョンは全然食欲がなく、どこから見ても気が沈んでいることは明らかなのに、暢気な両親は気が付かない。カン先生の素晴らしさに夢中になっている。途中で携帯に電話をするが、池に落ちたチェインの電話は通話不能になっている。
カン先生を見送って家の前に出る。「彼が来なくてがっかりしましたか?僕ならあなたを傷つけるようなことはしない。契約があるのなら、留学の面倒は僕がみます。彼と結婚したら苦労ばかりです。僕たちは似たもの同士だ」と、結婚後の二人が穏やかな生活を送る姿を語る。「考えて下さいね」と言われ、タヒョンは「考えてみます。時間を下さい」と答える。
遅くなったものの、チェインはインチョンまで行く。しかしタヒョンの家が分からない。いつも家の近くまで送っていっていたので、そこで車を止めて公衆電話から連絡を取ろうとするが、タヒョンは出ない。実はタヒョンの家の前を通っていたし、タヒョンも門の前で待っていたのだが、見事なくらいタイミングよくすれ違ってしまうのだ。
タヒョンは祖父と会うが元気がない。チェインが約束を守らなかったのは、気がないからだ、女に家に呼ばれたのを負担に思ったのだ、と祖父に言う。これを知った祖父はホテルまで出かけて行ってチェインを叱る。
「何を考えているんだ?」「なぜ知っているのですか?」「事情があったのか?」「忙しかったんです」「今からでも行け」「干渉しないで下さい」「10ヶ月持たず、逃してしまうかも知れないな」「テハに紹介するのですか?」「他人のことも考えろ。タヒョンのご両親はどう思ったのか、お前みたいな男は婿にしたくないだろう」
タヒョンはヒョンジンに会う。ヒョンジンは、「訳もなく来ない人じゃないわ」と言うが、タヒョンは「契約だけの間柄なのに、負担を掛けすぎた」と落ち込む。
一方チェインはヒョンジュンに会っている。「電話にも出ないんだ、平謝りするわけにもいかない」とこぼずチェインにヒョンジュンは「謝れよ」と。人に頭を下げたことのないチェインは「うるさい!」と言ってその場をたつ。
それぞれの親友であるヒョンジンとヒョンジュン(ややこしい名前だ)は、タヒョンとチェインの気持ちを本人たち以上に知っている。本人たちはまだそれには気づいておらず、それゆえ落ち着かないのだが。
チェインは結局インチョンへ行く。車の中で謝る練習をするが、慣れていないので上手くできない。色々理由を考えても嘘っぽい。「何しているんだ」とつぶやくチェイン。とにかく電話をする。タヒョンは電話を取るが、すぐには返事ができない。
結局タヒョンはいつも車を降りる場所まで行く。車の外で佇んでいるチェイン、真剣な表情でタヒョンを見つめる。二人とも言葉が出ない。頭の中で考えていること、胸の中に隠れている気持ちを素直に口に出す勇気がない。本当のことを言ってしまいそうな不安感と、思ってもいないことを口にしてしまいそうな恐れで一杯なのだ。と思わせるカン・ドンウォンの表情だった。
# by 1-100miracle | 2008-03-30 22:29 | 1%の奇跡