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1%の奇跡#12

空港でライバルのカン先生を見送った後、タヒョンを送っていく。車の中では二人ともぎこちない。喫茶店でチェインはまだ信じられないと言うタヒョンに、詐欺師はタダだと言う。この辺りの戦術はビジネスマンのチェインが数段上を行っている。

彼の主張では、「ボス」のことを何度も言ったのに、タヒョンは常に知らないと繰り返した。会長のことは知っている、マスコミにも顔が売れているからと言ったではないか。それなのに「知らない」と言ったのは嘘つきで詐欺師だと。結局はチェインの攻撃にタヒョンは返す言葉もなく、最後にはお互い知らずに会っていたので、騙したのではない、ということで落ち着く。そのとき、「おじいさんにひざまずいて頼んだ」と言うチェインの言葉を聞いて驚くタヒョン。人にそこまでしてものを頼むチェインではないことを知っているからだ。結論として、「お互いを信じることにしよう」ということで、無理やりタヒョンの手を引いておじいさんに会いに行く。

その頃、タヒョンの母親はカン先生を断ったのはもったいなかった、ヒョンジンに会わせておけばよかった、タダは自分から幸福を手放した、と未練がましくこぼしている。

実家に向かう車の中でチェインの作戦は続いている。「じいさん、タダのせいで死ぬかも知れない。食欲もない、仕事もしない。自分は元々仲が悪いので、そうなっているのは自分のせいではない。遺言状を書き換える前に死んだら結婚するしかない」と脅す。本当に心配しているタヒョンを尻目にニヤニヤしている。

初めて連れて行った実家で、母親には「じいさんのガールフレンドだ」と紹介する。詳しいことは言わず、すぐ書斎に入る。タヒョンはおじいさんの健康を気遣う。おじいさんは騙す積りはなく、ただ言いそびれただけだ、「こいつのためにやった。迷惑をかけた」と謝り、タヒョンの怒りも収まる。全部チェインのせいだということで二人の気が済むならそれでいい、とチェインも誤解が解けて鷹揚になっている。どうやって知り合ったかを知りたがるが、二人とも笑って答えない。

部屋を出ると叔母夫婦が来ている。タヒョンを見て、付き合っている相手だと察する。おじいさんに尋ねるが彼は答えない。おじいさんが黙って知らない女性との交際を認めるはずがない、と言ってしきりに真相を知りたがるが、おじいさんは書斎に逃げる。二人の話を聞いていたチェインの母親は初めてあの女性が息子と付き合っている相手だと知る。

外に出たタヒョンはさっき会った人が叔母さんだと教えられ、挨拶をしなかったことを悔やむ。チェインは挨拶は結婚式ですればいい、お互いが気に入れば結婚できる契約だから、いや、挨拶するのは婚約式か、などと勝手なことを言う。タヒョンは挨拶は目下の者からするべきだ、とチェインの不遜な態度を非難する。

タヒョンを家まで送り、両親に挨拶しようとするが、タヒョンはまだ早い、ひどいことを言われるに決まっているので止めておいたほうがいい、と言う。チェインは早いほうがいい、と言い、その前に約束して欲しい、と言う。「もう終わりとか会わないとか、恐ろしいことは言うな。親が別れろと言っても頷かないことを約束しろ」「パパに反対されても従わないわ。代りにチェインさんは何を約束してくれるの?」「じいさんが何と言おうと別れない」「おじいさんは始めから反対していないじゃないの」

タヒョンの父親に対して二人で交際を続けたいことを言うと、父親は契約書を作ると言う。チェインにさっさと判を押すなり、サインするなりしろ、と急かす。「内容をよく確認しろと教わりましたから」とチェインはじっくり吟味する。

父:第1条、守るべきこと。娘には指一本触れないこと。
チェイン:難しい。交際中の女性に触れない男のほうがおかしい。
タヒョン:気をつけるから。
父:第2条、8時には帰宅すること。
チェイン:夕食を食べたら8時に帰るのは無理です。10時なら努力します。
父:10時なんて、そんな夜中はダメだ。
母:食事はうちですればいいわ。
兄:デートしていたらそれくらいにはなるよ。

第3条から第6条まで父親は次々と条件を出すが、そのたびチエインは「異議あり!」を繰り返し、譲らない。父親、チエインの頑固さに閉口するが、チェインはさすがに優秀なビジネスマンだという片鱗を見せる。

やっと契約が成立したものの、外に出てタヒョンに文句を言う。「お前の家族はみんな営業か?」「信用できない顔だから契約書になるのよ」「俺はホテルマンだ。顔で信用してもらっている」契約書があるから付き合うのか、と尋ねるチェインに、そうよ、他に何があるの?と答えるタヒョン。とにかく再び交際が始まることになり、一件落着。

ヒョンジュンはチェインの妹のチュインに呼ばれ、一緒にいたチェインも付いていく。そこにはハンジュ化学の会長の娘のチュヒがいる。電話一本で二人の男を呼べるチュインを羨ましがる。持っていた車のキーをそっと隠し、チェインに送って行って欲しいと言う。「次からはタクシーを使えよ」と言いながらも送って行く。「妹の友達だから我慢しているんだ」と言われても、「チェインさん、恋人いないんでしょう?」と平気だ。チェインが「いるよ」と言っても信じない。

その夜、ヒョンジンは母親の再婚相手の義理の父親に殴られる。後を付けてきたテハはそれを見て驚く。しかしヒョンジンは「あなたには関係ない、干渉しないで、関心を持たないで」と硬い表情で拒む。テハはどうすることもできず、薬を買ってきて車で送って行く。テハはこの時点でヒョンジンが遺言状の女性ではないことに気づいているが、彼女が好きになり始めている。彼女の母親は彼女を父親のない子にしたくなくて、今の夫と結婚した。しかし夫の暴力は妻である自分だけでなく娘にまで及んでいる。タヒョンの両親はそんなヒョンジンを哀れみ、実の子のように愛情深く育てている。

おじいさんは自伝を書いているのだが、筆が進まない。チェインの母親はあの女性がチェインの交際相手かとおじいさんに聞くが、おじいさんは笑って答えない。娘と彼女のことを話すが、娘はタヒョンのことを「兄さんのタイプじゃない」と信じられない様子。「チェインが選んだのだからいい人だと思う」と母親のほうは受け入れるつもりだ。自分の結婚はおじいさんの反対にあって、結局夫は家を捨てることになった。それほどまでにして自分を選んだ理由を、「信じる気持ち。パパの言うことは何でも信じた。ママはチェインを信じるわ。父親似だから、自分を信じる女性を選ぶはず」と言う。

チェイン、またしても会社で荒れている。部下の仕事ぶりにケチをつけ、叱り飛ばす。しかしタヒョンと会うと「やり直しだ」と真剣な顔。どこに行こうか、ということになり、タヒョンはコンサートは嫌だと言い、チェインは美術館や図書館はダメだと言う。「美術館だとカン先生に会う」「カン先生はもういないわ」「それでも気分が悪い。不愉快だ」とこだわっている。普通のところに行こうということになり、どうするか尋ねられてチェインは「ひねくれていたから、恋人はいなかった。だから普通のデートの仕方が分からない」と答える。正直なチェインの答えにタヒョン安心したような笑みを浮かべる。

「言いたくはないけど、お前は馬鹿か?」何が欲しいかと訊かれたタヒョンの答えにあきれる。まさか「星が欲しい」と言われるとは思ってもいなかった。「文句をつけるのら訊かなければいいのに。ロマンチックという言葉を知らないの?」「何が欲しいと訊かれれば、一番高いものを言えばいいものを」と現実的なチェインだ。

河原のようなところで花火を上げる二人。確かに火花を放って燃える花火は星のようだ。花火を手に持って車にもたれている二人は背が高いので本当に絵になっている。次には打ち上げ花火。夜空に飛び出す花火は流れ星のようだ。

家に着くと9時50分。急いで家に入ろうとするタヒョンを「まだ10分ある、待て」「だから?」「ムードがないなあ」と言いながら引きとめ、真剣な顔で優しく抱きしめる。タヒョンを胸に抱いたまま、「この先大変だろう。タダが耐えるなら俺は絶対にあきらめない、努力する」とささやく。うなずくタヒョン。と、抱かれながらも時計を見て「時間がない!」とムードぶち壊しのタヒョン。きっかり10時に家に入る。

by 1-100miracle | 2008-04-27 23:51 | 1%の奇跡  

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